今日は本の紹介ではなく、最近の私の幸せのお話。
数年前から、私は障害児の療育をさせて頂いているのですが、現在の勤務先は3か所目。
職場を変えるきっかけは、仲間同士の人間関係ではありません。
社長(あるいは施設長など)の、経営者側の人間性や考え方についていくのが苦痛に感じたら、
他の職場に移ることにしています。
これは、福祉業界に身を置いたことがある人には特によく理解して頂けると思うのですが、
私の敬愛する稲盛和夫さんのように、
「私心、ありやなしや」と常に自分に問いかけて事業に取り組んでいる人は、
残念ながら少ないのです。
民間が参入しているわけですから、利益の追求をするのは当然のことです。
しかし私は、そのことを最重要だと考えて、福祉の仕事をしている企業は嫌いなんです。
税金が投入されているので、必ず回収できるという安心感・安定性から、
この事業に参入する企業が多いのですが、
「これをやったら、儲かるらしい」という考えだけでやってもらいたくないんです。
崇高な考えを持って、ある程度のボランティア精神も兼ね備えつつ、
こういった事業に取り組んでもらいたいと思うのです。
だから、そういった魂胆が発覚すると、耐えかねて辞めることを考えます。
それから、実際に療育を行っていくうえで、
企業として何を最重要と考えるか…ということも、私は見ています。
たとえば、職員に辞められたら困る…という思いが強い企業は、
職員が働きやすい職場を最優先にします。
「契約するのは親だから…」と、保護者受けすることを最優先にし、
利用者である子どものことを後回しにする企業もあります。
でも私は、子どもを最優先に考えて療育にあたって欲しいと思うのです。
もちろん、私自身はそれを実践していますし、幸い、今の職場の仲間たちも、
(やり方は人それぞれではあるものの)愛に溢れる人たちばかりなので、
今のところは頑張って続けられています。
私が大切にしていることは、子どもたちとのスキンシップ。
だから、「こちょこちょ」のくすぐりあいっこは、私も子どもも大好きな遊びの1つ。
やり方(持って行き方)は私が考えたやり方なのですが、これが子どもたちに大うけ!(笑)
「やって~!」「やって~!」と、次から次へとリクエストが入ります。
他にも、子どもがボケたら(さすが関西人!!)速攻で突っ込みを入れるとか。
一緒にボール遊びをして汗をかくとか。
それから、本気で叱る!こともしています。
もちろん、叱られた子どもが泣いてしまうこともあります。
でも、叱られた子も、私のことをずっと大好きなままなんです。
恐らく、私が最も大事にしている仕事を、彼らが感じ取ってくれているからだと思います。
それは、「本気で子どもたちを愛すること」。
私の愛を彼らがきちんと受け取ってくれているので、強固な信頼関係ができているんです。
だから、こちょこちょ遊びや鬼ごっこなどの体を使った「動」の遊びも、
一緒にブロックで色んなものを作ったりする「静」の遊びもしながら、
でも途中途中で、叱ったり、泣くほど叱られることもありつつ、
私も子どもたちも一緒に、成長し続けています。
私が床に座っていると、子どもたちは当たり前のように膝にのってきます。
すると、他の子どもが、その子どもを押しのけて自分が座ろうとする。
でも、前から座っている子どもも踏ん張る。
で、気がつくと、私の膝の上には3人の子どもがのっていて、
両肩にそれぞれ1人ずつ子どもがおぶさってきていて…。
子どもが鈴なり状態になることもしばしば。(笑)
実は私、この職場で最高齢なんですが、いつの間にか
子どもたちから「こちょこちょ先生」「おもしろ先生」と呼ばれ、結構人気なんですよ。
施設に到着するや否や、私のところへ全速力で走って来て、
私の足をガシッと両手で掴んで抱きつく子どももたくさんいます。
たくさんスタッフがいますが、こういったことをされるのは私だけ。
子どもたちにとって、距離感の近い大人なんでしょうね。嬉しい限りです。
あ! もちろん私も子どもたちに叱られることもありますよ。
「先生、声が大きすぎる~!」ってね。(笑)
私は、いつも笑顔で彼らと接しています。どんなときも。
だから、色んなスタッフが並んで何かをするとき、子どもたちは圧倒的に私の顔を見るんです。
なぜかというと、私が一番笑っているから。
子どもたちは、笑顔が大好きなんです。
ちなみに、私が大きな声を出すタイミングは、
子どもたちのテンションが上がり過ぎて、収拾がつかなくなったときなのですが、
その時に、「静」の遊びをしている子どもから叱られます。
「僕はうるさくしてないのに、先生の大きな声を聞かされるのはおかしい」
と思うんでしょうね。(笑)
この子どもたちの中に、どのスタッフからも
「ほんと、かわいいよね~」と言われている男の子がいます。
癇癪がひどくて、物を投げるし暴れるし、ちょっと手がかかるのですが、
思いやりも優しさもある、とってもかわいい5歳の男の子です。
その子が、とにかく私のことが好きで好きで仕方ないんです。
もちろん、私もその子が大好き。
相思相愛なんです♥
その子が昨日も私の隣にチョンと座りに来て、
「ねえ、チューしよう!」と、私の頬に長いこと唇を当て、
「ん~~~~~、CHU♡」とキスをしてくれました。(笑)
手をつなぐと、手の甲にキスしてくれたり、後ろから抱きつきながら、首にキスしてくれたり。
彼はこれまで何度も私から本気で叱られ、ギャン泣きしまくってきましたし、
今でもそれは変わりません。
でも、私が彼を本気で愛していることを、彼は理解してくれているんです。
この子を含め、今私がかかわっている子どもたちのことを、私が本気で愛すること。
これこそ、私がしなければならない一番重要な仕事だと思っています。
10年後、20年後、社会に適応できずに苦しむ日が来るでしょう。
そのとき、彼らの拠り所となれるような人であり、
施設でありたいと願いつつ、毎日仕事をしています。
私は人間が大好きです。
その人間を作る一翼を担わせて頂けていることに、毎日幸せと感謝の気持ちでいっぱいです。
本当にたくさんの子どもたち、しかも、色んな可能性を秘めた子どもたちと出会えたこと、
彼らの人生に関われていることが、嬉しくて仕方ありません。
この喜びは、お金では買えないんです。
生きていくのに最低限必要な収入さえあれば、それで十分。
自分の人生、命、時間を犠牲にしてまで、お金を稼ぐために生きるなんて、
私には考えられません。
いつ果てるとも知れないこの命。
とにかく毎日、お金を稼ぐこと以上に大切な、
「自分の人生を幸せで満たす」ことを最優先にして生きています。
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